1on1をやって見えてきたこと
サーバーレス開発部の阿部です。
リモートであるかそうでないかにかかわらず、一緒に働くメンバーのことをよく知らずに良いチームに向かって行くことはできないですよね。メンバーのことを知るのに一番いい方法は「質の高いコミュニケーションをとること」につきますが、これはオンサイトのチームであっても中々難しいものです。
先月からこの課題に取り組んで行くために、メンバー全員との1on1を始めました。昨日2回目が完了し、結果いくつか見えてきたこともあるので、実施内容を含めて残しておきたいと思います。
目的
今回、1on1の目的を以下のように設定しました。
- マネージャ(私)がメンバーのことを知る
- メンバー個人の目標(キャリアビジョン)について知る
- その他雑談、個人的な話、課題など
メンバーそれぞれがチームやキャリアパスについてどう思っていて、私がマネージャとしてどうサポートできるかを探って行く場として設定しました。後は、雑談のハードルを下げる効果も期待しています。
準備
いきなり「1on1始めまーす」とか声かけても「え、それどんなこと話すの?なんか怒られ?」とか警戒感出てしまうのではないかと思うので、開催については以下のような準備と通知を行いました。
- 社内のConfluenceに開催の目的、基本となる実施スケジュールなどを記載
- Manager READMEを作成
- 部の定例ミーティングで実施概要を説明
Confluenceでは「評価や進捗確認をする場ではない」ことを明記しています。評価面談は会社の制度としてありますし、わざわざ別の制度を設定するのですから別の目的や価値を見出したいと思いました。そうでなくてもメンバーの時間を拘束するわけですので、参加に対してなんらかのメリットを見出してもらえるようにするための最低限の準備です。話す内容に困った時のために、きっかけ集リストを合わせて記載しています(私から質問するときにも使ったりする)。
Manager READMEは私の所属にかかわらず、私がマネージャとしてどういう仕事をして行きたいかを書いた取説です。私個人についての自己紹介はしていたのですが、私の仕事についての話をしていなかったので、1on1に先だって書いておくことにしました。
上記準備した上で、1on1の開催目的を定例ミーティングで発信しました。スケジュールについては、私のカレンダーに優先して1on1をする予定地を確保した上で、予定地に限らず空いている時間であれば設定して構わないことを伝えて、メンバーの都合優先で指定してもらいました。
実施
1回目
8月終わりから9月頭にかけて実施しました。出張が絡んでなかったので全員リモートです。
最初なので、全員に個別に改めて1on1の目的とManager READMEの位置付けの説明をするところからスタートしました。人によってはきっかけ集などを通じて質問をしたりなどしながら、今までの仕事の話や中長期でのキャリアビジョン、現状の不安などの話を中心に聞きました。
それぞれ話をしたことを通じて何かアクションを起こせそうなことがあれば、後でTODOにまとめています。
2回目
10月頭に実施しました(一人お休みだったので10月2週)。評価面談もあって東京出張をしているタイミングなので、可能なメンバーについてはオンサイトで実施しました。
まずは、1回目のメモを見ながら不安に思っていたことや、モチベーションについて何か変化がおきたか確認しています。それから新しい課題が見えてないか、キャリアのためにしていることや何かサポートができそうなこと、新しく興味を持ち始めたことがないか、を中心に聞きました。
1回目と同じく、アクションが起こせそうなことについては、後でTODOにまとめています。
見えてきたこと
メンバーの強み、興味、キャリアビジョン
各メンバー個人が同定できる話は避けますが、これからチームの中で歩んで行きたいキャリアの方向性と強み、興味が私が感じていたよりも広いことがわかりました。実際に本人の声で聴いてみたことで、私からも各メンバーに新たに期待したいことを決める際の参考にもなりました。また、もっと後ろからサポートして任せるようにしていけるんだな、という安心感も得られました。
チームの課題
同時に案件の確認をしているだけではわからないようなチームの課題も、メンバーが不安や不満に感じていることから把握することができました。
- 案件横断的な情報共有
- リモートでのコミュニケーション(人による)
- オンボーディング
- ビジョンの浸透具合を高めたい
これらのうち、いくつかは解決に向けて小さな施策を講じ始めたところです。まだなにがしかの結果が出たものはないのですが、1on1で計測して行きたいと思っています。
最初から全てのメンバーと最高のコミュニケーションが取れるわけではない
当たり前といえば当たり前ですね、人対人なので。やはりまだ私の方から良い引き出し方、話の盛り上げ方ができる人とうまくできてない人がいます。これはもう、各個人に合わせた微調整を続けていかないといけない部分ではありますが、同じ時間を使ってもらっているメンバーに対してムラができるのはちょっと申し訳ないな、とも。
まとめ
メンバーから、チームの状況について直接フィードバックをもらえる機会なので、私にとって良いふりかえりの場となっています。
課題も多角的に見えてきました。すぐに解決できる問題ばかりではないのですが、なにがしかマネージャからアクションを起こすことでメンバーの行動も含めて改善につなげて行きたいです。
なお、今回オンサイトとビデオチャットの両方で1on1を実施する機会がありましたが、どちらも話すこと自体はさほど気になりませんでした。ビデオチャットの場合に顔が見えなくなってしまうので、メモをなるべく紙に書くようにしていたことが功を奏したのかもしれません。
課題などを聴いて解決に向けた小さな施策を企画することで案件の進捗共有のみではなく、チームに対する議題もいくつか上がりました。チーム内のコミュニケーションをもっとよくして行くきっかけづくりにもなりそうです。